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出入国在留管理庁による技能実習生の転職支援、業種間のミスマッチ

2020.06.12

技能実習の転職

海外からやってきた外国人技能実習生は、平成29年度末の時点で約27万4千人。
日本における貴重な人手として今後も増加が予想されていました。

しかし新型コロナウイルスのためには新しい実習生は入国することができず、また日本で実習中だった人たちも母国へ帰れない状態です。
そんななか、実習先が休業してしまった実習生たちに新しい実習先を紹介しているのが「出入国在留管理庁」。

しかしなかなか実習生の希望と実習先がうまくマッチングできていないようです。

これまでと全く異なる職種への転職

出入国在留管理庁は人材を探している職種から受け入れ企業をつのり、転職先を探している実習生にマッチングする支援を始めました。
具体的な方策としては以下の通りです。

1.監理団体または実習先企業が、実習継続困難となった実習生の情報を出入国在留管理庁へ提出する
2.出入国在留管理庁から各自治体の人材センター・JAなどへ実習生情報を提供し、求人中の企業とマッチングする

支援システムがうまくいけば技能実習生や監理団体にとっては助かる流れなのですが、現実にはなかなかうまくいきません。
理由は実習生にとっても受け入れ企業にとっても「これまでの実習職種と、かけ離れた職種への転職」となるからです。

従来の「転職は絶対にNG」が響いて、需要と供給がミスマッチ

なぜこれまでと同じ職種で転職先が探せないのか?
理由は、「同じ業種の企業はすべてダメージを受けているから」です。

そのため実習先を失った実習生は、同業種では転職先を探せません。
経験がなくても、圧倒的に人手の足りていない介護職・農業・漁業などの職種への転職を考える必要があるのです。

日本ではこれまで技能実習生の転職を一切認めてこなかったために、いざ人手不足解消のために転職OKにしてもうまくいきません。
人材不足の職種と技能のミスマッチがあるので人材の需要と供給がかみ合わないのです。

コロナ禍を経て、技能実習制度にも方向転換が

出入国在留管理庁のマッチング支援がうまくいかないのは、これまでの技能実習制度の問題点があぶりだされているからです。
日本政府はこれまで技能実習制度を「国際貢献」というスタンスで進めてきました。国際貢献の一環である以上、技能実習生は他職種へ転職できませんでした。

しかしコロナ禍をうけて、日本で働きたい技能実習生たちは出入国在留管理庁や自治体、監理団体のマッチング支援をうけて次の職種へ移動しつつあります。
コロナ禍での「実習生の転職」という想定外の事態を受けて、今後は技能実習制度そのものが大きな方向転換を余儀なくされるかもしれません。