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技能実習生の寮費は、周辺家賃を参考に

2019.10.4

海外からの技能実習生には、受け入れ企業が住居を用意する必要があります。
住居=寮については、毎月、経費の一部として実習生から「寮費」を受け取ることができますが、この「寮費」の設定が難しいようです。

基本的には、周辺の家賃を参考とするのですが、どれくらいが妥当なのか、かなり迷う部分でもあります。
今回はJITCO(国際研修協力機構)のガイドラインに従って、適正な寮費の決め方を見てみましょう。

近隣の賃貸料を相場として決定

技能実習生の寮費については、JITCOの「外国人技能実習制度における講習手当、賃金及び管理費等に関するガイドライン」(2010年5月改訂)」に以下の2点の記載があります。

1.寮費の額は、近隣の同等程度のアパートなどの相場を超えないこと
2. 一戸の住宅を複数の技能実習生で使用している場合は、1人当たりの寮費の額が、住宅の賃貸料を人数で割った金額を超えないこと

やや面倒な書き方ですが、つまりは周辺のアパートと同程度の金額または、それよりも安い金額で寮費を設定すること。
また集合住宅や戸建てを丸ごと借り切っている場合は、受け取る寮費×実習生の人数の合計金額が、寮の賃貸料全額よりも高くなってはいけないということです。

技能実習生が日本に滞在する間の住居については、受け入れ企業側に責任がある、と明確に決まっているため、寮費を高くとるのは不適切だという考えが基本にあります。

高すぎる寮費の徴収で「認定取消」のケースも

適正な寮費の設定ということは当たり前なのですが、残念ながら、実際にはこのガイドラインが必ず守られているわけでもありません。
すでに令和元年9月6日の「出入国在留管理局」資料によれば、高額な寮費の徴収をふくむ理由で、技能実習計画の認定が取り消された例もあります。

この場合、認定取消しの理由は、

1.実習計画に記載された自習時間を大幅に超過していたこと

2.実習計画に記載された居住費よりも高い金額を徴収していた

という、2点から「認定取消し」となりました。
寮費の問題だけで取り消されたわけではありませんが、「高すぎる寮費の徴収」が原因のひとつであることはたしかです。

寮費は高く設定しないのが基本

それほど細かい部分まで指導しなくてもいいのでは?と思うかもしれませんが、技能実習制度の改正前には、実習生の手取り賃金を調整するために「寮費を水増ししてお給料から天引き→実際の手取り賃金を調整」し、実習計画書の金額よりも減らしていたという事が多く見られました。

そのため国としては同じようなことが繰り返されるのを懸念して、法改正の時に「居住費」についてははっきりと「高く設定しないように」と明記しているのです。
「寮費」の額の設定は非常に細かくデリケートな問題ではありますが、周辺の賃貸物件の平均額と照らし合わせて、誰が聞いても適正だと感じられる額を最初から設定しておくことが大事です。